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5.302017
小規模オフィスのための無線LANルーター選び(安定性重視)
結論:NEC Aterm WG2600HP2
セキュリティが細かく設定できる、簡易NASを接続するのに便利なUSB3.0端子がある、プロセッサが1.4Gデュアルコアと処理が早い、何より口コミが良いのでこのモデルに決定。
- 社内でグループウエアを導入し、社内ファイルを共有し、事務社員でもやれる仕事を増やす。また、ファイルの更新ミスや、ファイルの受け渡しをスムーズにする。
- 扱うデータ量が多くなってきたので、将来的にRAIDを組んだNASをつなぎたい。
条件
- 無線LAN規格は最新のものを
- 接続の安定性。(転送スピードが速い。安定している。電波の到達距離。)
- セキュリティが高い
- できるだけ速いプロセッサ、大きなメモリ
無線LAN規格
どの時代も最新のものを選んでおけば大丈夫。現在(2017年)は11acを選べば大丈夫。
接続の安定性
ここらへんはカタログスペックを見て分かるものではなく、実際ユーザーの口コミを参考にしたほうが良い。急に転送スピードが落ちたり、アンテナの指向性が隔たっていたり、回線スピードにムラがあったり、接続がよく途切れたり等々いろいろあるのでAmazonやカカクコムの口コミを買う前に調べておくべき。また最新の規格11acはアンテナの数によっても転送スピードが違ってくるので11acモデルを買う場合にはアンテナ数(ストリーム数:送信アンテナと受信アンテナ1セットで1ストリーム)を確認する必要がある。1セットの送信アンテナと受診アンテナでのやり取りには、送受信するデータ量に限度がある。そこで送受信するアンテナセットをもう一つ増やせばデータのやり取り量が倍になるという仕組み。従って、無線LANルーターだけでなく、やり取りする携帯電話やノートパソコンも11ac対応で、かつ、ストリーム数が多い必要があるので注意。
ちなみにiPhone6、iPhone6s、iPhone7はストリーム数は1で、MIMO対応。iPhone5はMIMOに対応していない。
セキュリティ
- Macアドレスフィルタリング機能があるか。(自分や社員など、登録された人以外接続できないようにしておく。ただし、MACアドレス偽装ソフトもあるので完璧なセキュリティではないことに注意。)
- SSIDステルス(Any接続拒否)機能があるか。(近隣の無線LAN接続ポイント一覧に表示されないようにする。)
- ファームウエアの更新はきちんとされているか。(メーカーは一度作って売ってお終いではだめ。きちんとセキュリティの穴があったら直して顧客に還元しているか。)
- 暗号化規格がWPA2-PSK(AES)であるか。(WEPは知識ある人なら10秒程度でパスワードが盗めると思っておいた方が良い。)
メモリ、プロセッサー
日本のメーカーではあまりこの部分を強調することは少ない。しかし、メモリが多く、プロセッサーが速いと転送スピードを有効に使える。今の無線LANルーターは多機能で同時に沢山の処理を必要とする。例えば、家電と繋いでDLNA、HDDに繋いでNAS、携帯電話、ノートパソコン様々なものを一度に相手をしなければらなない。また、これらのデータの交通整理をしたり、最適な電波出力を計算したり、どのアンテナからどのくらい出力するか計算したり、搬送用のデータをPCに送るデータに変換したり、今の無線LANルーターはとても忙しい。ここの処理が遅いと回線スピードがいくら早くても実効スピードが落ちてしまう。特に簡易NAS機能は遅くなるようだ。
比較
- 無線の規格はIEEE802.11a/b/g/n/ac
- 4ストリーム
- 有線LAN1000Mbps以上
- 2万円以下
- 2016年以降発売(できるだけ新しいモデルを選定)
という条件で抽出
海外メーカーのものはファイヤーウォール機能が充実しているような気がする。またプロセッサーやメモリなどを全面に広告に出しているのに対して日本メーカーのものはいかに電波がつながりやすいかを広告している様。
疑問・課題
そんなにハイスペックが必要か?どの機能を捨てるべきか。
入り組んだ構造の建物で電波の入りにくいところがなければ、外部アンテナはいらない。
業務用無線LANルーターと民生用無線LANルーターの違いは何か。
業務用と民生用の違いは多数接続、広範囲接続した時の安定性。もし、三階建ての家1軒以下の使用範囲で、同時接続数が6以内なら業務用の選択を考えなくてよいと思う。多くの機材や人が接続し、且つ広範囲で使用する場合は、アクセスポイントを増やさなければならないし、それらの電波出力、回線の分配をコントロールする無線LANコントローラーも必要になってくる。その場合は業務用を利用したほうが良い。
有線LANでも1Gbpsなのに、無線LANで1.428Gbps(実効値)も必要なのか。
必要。ただし、複数台無線で繋いだ場合。
1Gbps(1000Mbps)を5人で同時に使えば、理論上一人20Mbpsまで回線スピードが落ちてしまうが、実際はロスがあり実際はもっと遅い15Mbps程度までに落ちてしまうこともある。このロスは無線LANルーターの実効回線スピードが速ければ速いほど少なくなる。従って、TV、ノートパソコン、携帯(父)、携帯(母)、携帯(子供)、ゲーム機・・・等々、一本の回線を複数で分けて使用するのであれば、上記ロスを下げるためにできるだけ実効回線スピードが速い方が良い。
USB3.0端子はいるのか。
簡易NAS接続をするならいる。
ここで、HDDをUSB3.0で無線LANルーターに接続し、無線LANでノートパソコンとやりとりをする場合を考える(簡易NAS)。USB3.0は理論上5Gbps、無線LANで1.7Gbps(有線LANは1Gbps)。
1.USB3.0接続の場合
HDD→USB3.0(5Gbps)→無線LANルーター→無線LAN(1.7Gbps)→ノートパソコン 1.7Gbps
2.USB2.0接続の場合
HDD→USB2.0(0.48Gbps)→無線LANルーター→無線LAN(1.7Gbps)→ノートパソコン 0.48Gbps
3.有線LAN接続の場合
HDD(NAS)→有線LAN(1Gbps)→無線LANルーター→無線LAN(1.7Gbps)→ノートパソコン 1Gbps
USB3.0接続の場合、足を引っ張っている(律速段階)のが無線LANなので、情報のやり取りのスピードは、無線LANの理論値である1.7Gbpsになる。
しかし、USB2.0接続の場合、律速段階がUSB2.0なので、0.48Gbpsにまでスピードが落ちてしまう。
また、HDDを有線LANで接続した場合は有線LANが律速段階となり、スピードは1Gbpsとなる。従って、USB3.0は無いよりあったほうが良い。
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